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☆Alice's Review☆

  タイニイアリスで上演された作品の劇評たち ―Crazy Tea Party―
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仏団観音びらき「宗教演劇」__青柳 舞
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     すべては「この劇団、おもしろいんだよ」から始まった。アリスフェスのチラシの中で真っ先に勧められたのが、仏団観音びらき。紹介を読むと、何と私の永遠のバイブルの一つ、『ガラスの仮面』のパロディーというじゃないか。こりゃ見に行くしかないねということで、アリスへ向かった。

     しがないラーメン屋に勤める魔夜峰子(38才・独身)が、営利目的の劇団に入ってしまい、高いレッスン料、自分は出演すらできない公演のチケットノルマに苦しみながら、しかしラーメンを食べに来た客にさえチケット買ってくれと縋りつく様は、まるで『宗教』のようだ。これは、非現実だ。しかし、自分にはそんなこと決してあり得ないとは誰にも言い切れない、心のダークサイドなのかもしれないと私は思った。

     この劇団の作品ははっきり言って、何が良くて何が悪いかなんて解らない。とにかく笑わされる。笑わされて、笑わされて、頭のねじを三本ぐらい引き抜くぐらい強力な何かを持っていると私は思う。

     開演前から、頭に暖簾を乗せ、メニューを担いでいる白い全身タイツの大道具さんたちがまず私の度肝を抜く。劇中も、椅子、壁、橋、タクシーに大変身しての大活躍で、まさに身体を張った演技という大道具の新しい境地を見た。月影先生は、登場してきただけで観客の心を掴み、これは源造にも言えることだが、何かわからないシーンでさり気なく大技をかます。しかし、それに「おぉ」と感激している余韻もなく、次々にシーンは進み、笑わせてくれるのだ。桜小路の、光GENJIの曲に合わせキックボードに乗って登場するとき(スケートじゃないところが少々残念だったが)発する第一声も、ありふれた笑いなのになぜか何時までも思い出し笑いを起こさせるし、亜弓様の、自分で凍らせた空間を力技で笑いの空間に変えてしまうパワー。紫の薔薇の人こと真澄様の、美しいバレエや、マジでハートを打ち抜かれてしまった“ハートにズキュン”。秘書の水城さんの、女の子でも見とれてしまうほどの魅力的な網タイツ、その細い足(ちなみに、水城さんを演じた方は男性でした)……登場人物のすべてが華咲く個性。誰一人沈まぬ個性と個性のぶつかりあい、ガチンコ勝負であった。大道具たちですら終始、私達観客を笑わせてくれた。そんな舞台が他にあるだろうか。

    『ガラスの仮面』を愛読するファンなら、それを、恐る恐るおちょくる感覚がさらに笑いに繋がったにちがいない。しいてこの作品の問題点はと言えば、昭和生まれにしかこの笑いとノスタルジーを理解できない、というところであろうか。ノスタルジックな作品に花を添える、選曲のよさも正に脱帽!であった。

     この作品を見終わって、「ニクイぜ!! あんちくしょう!! あぁオイラのハートが奪われた!!」と叫びたくなった。ここまで、褒めたのだからもっと褒めてしまおう。むしろ讃えるぐらいに。

     この頃たくさんのご縁があってたくさんの劇団の芝居を見る機会に恵まれている。が、その中でも観音びらきは私の心にメガヒット!! 一生の中で三本の指に入るほどだ。何度でも見たい。そんな劇団に出会えたのは本当に幸運で幸せなことと私は思っている。大阪の劇団なので東京には年に一度しか来てはくれないようだけれど、これからはもっともっと東京進出をと心から願う。

    | 劇評 | 03:42 | comments(0) | trackbacks(1) | - | - |









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    仏団観音びらき「宗教演劇」
     大阪の劇団「仏団観音開き」の東京公演(10月14日-15日、新宿タイニイアリス)は爆笑、興奮の渦だったようです。「仏団」はその後、横浜で開かれた「ぶたばん2006」(10月28日-29日)というライブイベントに劇...
    | wonderland | 2006/12/04 2:35 PM |